このクールは気になるアニメが週末に集中しすぎていて、土日にアニメを見る時間が多くなりすぎた感がある。もっとバランスよく良作が各曜日にばらけていると良いのだが。
◎杖と剣のウィストリア
今季最高に熱いバトルファンタジー!逆境にある主人公が唯一つの熱い思いに従って努力し夢を追い続ける。ライバルたちも主人公の一途な思いとそれが形になっていく様を見て心を開き、仲間になっていく。対立の象徴だと思っていた杖と剣が一つになって最強の力を顕現する。ああ、熱いなぁ、これが少年漫画だよなぁ!!!
◎負けヒロインが多すぎる!
学園ラブコメの皮を被った青春群像劇。キャラクターが生き生きと動いているし、主人公の温水(ぬくみず)も万能なできるヤツでもなく、悩みや葛藤を抱えているけれども、負けヒロインたちと共に成長している。それぞれのキャラクターが魅力的でそのひたむきな姿が美しい。
◎逃げ上手の若君
時代物をこんなに現代風にエンターテイメントに仕上げてくることができるとは、さすがの原作とCloverWorksの仕事だ。最近、中世ヨーロッパ風の世界の異世界ものが氾濫しているのだが、日本の時代劇要素を取り入れると面白いものができるのになぁとかねがね思っていた。それを私の期待をはるかに上回るクオリティーで作品に仕上げている。続き、はよはよ。
◎戦国妖狐 千魔混沌編
まさか、第1クールの敵の小僧が第2クールの主人公になるとは思いもしなかった。時代劇怪異ファンタジー、次々と新しい展開になって先が読めない。王道少年漫画でワクワクする。
◎時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
上坂すみれがロシア語話せるというのはずいぶん前に何かで読んだことがあるが、それがこの伏線だったとは。ネットではアーリャのロシア語が本物じゃないとディスられているようだが、ロシア語吹替をしているわけではないのだから筋違いの批判だと思う。スカートが短すぎるのが目の毒だったが、なかなか楽しめる学園ドラマだった。二期も楽しみだ。
◎NieR:Automata Ver1.1a 第2クール
第1クールは知っている筋書きばかりで、期待していたほどではなかったというのが正直な所だったが、第2クールはアンドロイドが戦う世界の謎解きになっていて、重い話ではあるがその奥深い世界観に惹き付けられた。さすが世界的に人気のゲームだと納得させられるストーリーだった。
◎【推しの子】第2期
東京ブレイド編は劇中劇を題材で、正直期待していなかったのだが、にこれほど盛り上げてくれるとは良い意味で期待を裏切られた。さすが人気の原作と実力のあるアニメスタジオ「動画工房」。唯一、主題歌(オープニング)が自分にとってはピンとこないな。エンディングの方は作品の雰囲気に合っていて良い。
○2.5次元の誘惑
コスプレをテーマとしたスポコンアニメ。どうも2クールありそうだ。エロゲ(?)のヒロインに純粋無垢に傾倒してコスプレまで始めてしまったヒロインという、2次元オタクからすると理想の女の子を中心としたムネアツなストーリー。話がいろいろと都合よすぎる嫌いはあるが、何か観ていて気持ちが良い。リリサの一途さが良いんだろうな。
○俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~
毎回のサブタイトルが「俺は○○をパリィする」。○○が勘違いで毎回笑わせる。無自覚系チート主人公ストーリーだ。勘違い具合が嫌味が無くて爽やかなのが良い。
○ラーメン赤猫
最近毎シーズン1本ぐらいある猫アニメ。猫がしゃべってラーメン屋を経営しているというファンタジーが、「もしかしたらそんなことがあるのかも」と思わせる自然な展開で描かれている。実際はネコを通して人のつながりや日常の悩みの解決がストーリーの柱だ。CGによるややぎこちなさのある映像も、絵本を見ているようで味に思えた。
○疑似ハーレム
早見沙織の魅力満載の学園ラブコメ…かと思いきや、先輩が卒業して話が大きく展開…するかと思ったら、相変わらずのラブラブ進行だった。意地悪するライバルや二人の心のすれ違いなどのネガティブ要素が無く、若いカップルのイチャイチャを微笑ましく楽しめる作品だった。
○僕の妻は感情がない
最近多い、陰キャ男子がロボットの嫁さんで夢を実現していく物語…かと思ったが、現実的には否定的に捉えられそうなことがらを、本人は気にしているのに周囲は意外と優しく受け入れてくれるという、心の痛まない物語だった。現実に、初音ミクを嫁さんにしている男性もいる訳で、近い将来現実問題として考えなければならない事なのかなぁと考えてしまった。
○かつて魔法少女と悪は敵対していた。
悪の参謀と魔法少女のモノローグを中心に話が進んで行く、ゆるふわラブコメディー。15分番組なのだが、短いとも長いとも感じない、ちょうど良い長さ。話は全く進展しないのだが、その繰り返しが心地よい。薄幸魔法少女可愛い。
○先輩はおとこのこ
専門用語を使えば「性同一障害」のおとこのこを中心として、幼馴染の男子と、自分のあり方に悩む女子の三者の関係と心の動きを描いた作品。おとこのこが話の中心かと思いきや、彼にどう対応すればよいのかという戸惑いや自分が普通じゃないという心の葛藤、そして家族との関係について描いている。今の時代の若者の悩みをストレートに描いた良作だと思う。
○ダンジョンの中のひと
ロールプレイングゲームとかでよくあるダンジョン探索、その起源が何かもよく知らないまま、物語の舞台として受け入れてしまっているのだが、その裏側を合理的に説明しようとした一つの謎解き物語。とても軽いタッチで記されているので、マジックの種を覗き見ているような感覚で興味深く観ることができた。
○転生したらスライムだった3期
2期は政治話が多くて見ていなかった。3期も最初の辺りは動きが少ない政治交渉話が多くてあまり興味が乗らなかったが、ヒナタサカグチとの戦い辺りから開国祭にかけて面白くなってきた。作画は安定しているし動きも良い。異世界転生王国構築話として興味深く楽しんだ。
○この世界は不完全すぎる
ゲームの世界から出られなくなる、というのはSAOと同じ発想なのだが、そこに、ゲームのバグやデバッガ―、メタAIとの関係を持ち込んで、単純にゲーム攻略を目指す物語でなくしているのがこの物語のオリジナリティで、なかなか面白い。
○小市民シリーズ
ヒロインが謎過ぎて、いろいろな事件が謎解きされていく中、何だか引っかかっていたものが終盤ではじけていった。本筋はとても重いストーリーだ。小説だと、この複雑さが深みになってよいのだろうが、テレビアニメのテンポではちょっと重すぎる感じがする。「氷菓」みたいにもっと軽いテイストの方がテレビ向きだな。
・しかのこのこのここしたんたん
今季最大の問題作と期待されていた美少女ギャグアニメ。放送開始前の期待度が高くて、実際放送されてみるとそこまで大爆笑とも言えない不条理ギャグアニメだった。CGのモブシカの違和感がカオス感を醸している所が他のアニメと一線を画す所だった。いやぁ、本当に中身のないアニメだった。←誉め言葉
・真夜中ぱんチ
Youtuber×吸血鬼のドタバタコメディー、小学生のなりたい職業の上位につけるYoutuber,しかし、ネットの闇の怖さも色々伝え聞く。その最先端のお仕事現場と、カビの生えた古(いにしえ)の恐怖の存在である吸血鬼が交わるとどうなるか。制作はPA Works、安心の作画と構成、最終話にいろいろ詰め込み過ぎた感あり。
・SHY 東京奪還編
うじうじしてはっきりしない、それが「SHY」なのだろう。どこかで吹っ切れてくれると期待していたが、そんなに簡単に人の性(さが)が変わる訳ではない。ヒーローらしくないヒーローというのがSHYのコンセプトなのかな。ヒロアカなどとは違う、ある意味女の子らしいヒーローものなのかもしれない。
・狼と香辛料
異世界転生ではない、かつて地球上のどこかにあったかもしれない世界の物語。そうだよ、無理に異世界に転生したり、現世界とつながりを求めなくても、きちんとした世界観とその中で納得のいく物語が紡がれればそれで良いのだ。
・魔導具師ダリヤはうつむかない
転生人生やり直し話だが、別に転生設定にしなくても魅力的な話になるのにと思う。転生が人気があるからなのか、掲載誌のコンセプト的にその設定は外せないのか。ただ、ダリアの発明する魔道具が現代のレインコートだったりドライヤーだったり5本指抗菌靴下だったり、でも、それは必ずしも転生でなくても良いように思う。自立したヒロインが幸せをつかむ物語ですね。
・ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで
逆境の主人公が強い意志と知恵を使ってなり上がっていく話。主人公がいい人過ぎず辛い過去を教訓に厳しい渡世を渡る心意気を身に着けている。根はいい奴なのだがこの世界で生き延びるために時には卑怯な手段をもいとわない所がダークヒーローっぽくて良い。1クールでは話が盛り上がってきたところでの打ち切りのようでもったいない。いろいろ事情はあるのだろうが、2クールで何か大きな課題をクリアして欲しかったところ。
・新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。
オープニング主題歌が串田アキラというだけで、ニヤリとさせられる、痛快バトルギャグアニメ。バトルと言ってもスポーツ的な力と技の勝負だ。言ってみればキン肉マンみたいなもんかな。
・異世界スーサイド・スクワッド
本家Warner Bros.がプロデュースしていて、ハリウッド作品に登場している人物がそのままのキャラクターで登場するという日米融合アニメ。ハリウッド映画と日本のテレビアニメは異なるベクトルのような気がしていたのをひっくり返された。ストーリーは大したことなかったが、今後の両者の関係のターニングポイントとなるかもしれない試みだ。
・魔王軍最強の魔術師は人間だった
設定上悪者が実は良いヤツでみんなが手を取り合って平和に暮らす世界を作っていく物語。…そうか、これって転生悪役令嬢モノの筋書きなんだ。多くの兵隊はCG描画だし、キャラクターは低カロリー作画、スタッフを見るとかなり中国。
・女神のカフェテラス 第2期
ドタバタハーレムラブコメディー、大して中身のないストーリーでヒロインたちとの関係もほぼ進展なし。作画も安定しているとは言い難い。何で見てしまうのかなぁ、これが「癒し」というヤツなのか?
・モブから始まる探索英雄譚
ダンジョン探索が管理された社会スポーツのように存在する世界でダンジョン攻略を行っている主人公、レアカードを手に入れて幼女戦士(妖精?)と共に探検…というのは舞台設定で、本筋は友情を育んだり好きな幼馴染のために努力したり、という大して大きな謎解きもバトルも無い平凡な話だった。作画も後半目に見えて崩れてきたし。