2025年4月6日日曜日

2025年1~3月アニメ振り返り

 書き並べてみると、かなりの本数の作品を見ている。週末に良作が多くあり、時間が足り苦しかった一方、平日は目欲しい作品が少なく、何となく見続けてしまった作品もいくつかある。もう少しペース配分を考えて視聴するように心がけたい。ところで、 今期活躍が目に付いた声優は久野美咲と釘宮理恵、二人ともサブキャラとして個性を発揮していて、この業界に欠かせない声優だ。今後も活躍を期待したい。


◎チ。-地球の運動について-
「チ」というのは最初「地球」のことだと思っていたのだが、いろいろな解釈を経て最終的には「知」について考えさせる作品だとわかった。人は何を信じて生きるのか・死ぬのか、それを考えさせるNHKらしい良質な作品だった。

◎『アオノハコ』
キラキラして切ない青春ストーリー。自分もこんな青春を過ごしてみたかったと、おぢさんは思うのだった。特に2期は蝶野雛の失恋話で、なんだかグッとくるストーリーと映像だった。二期制作も決定したようで、楽しみに待ちたい。

◎全修。
MAPPA制作、アニメーターの夢がこれでもかというほど詰まった作品!アニメ好きな人であればあるほどこの作品に魅入っただろうし、自己投影できて爽快感が全開放されたことだろう。つまり、ナツ子の初恋はルークだったということを自覚し肯定し、その情熱に押されて新しい作品が創られていくという、クリエーター系オタクにとってはなんだか言葉では尽くせないムネアツな作品だった。

◎メダリスト
関係するクリエイターのいろいろな熱い思いを感じることのできた作品だった。登場人物を純粋に応援したくなってしまうのはその熱量がこちらにも伝わるからだろう。モーションキャプチャによるCGスケートシーンもとても自然に効果的に使われていた。いつも応援に来てくれているスケート場管理のおじさんが心情的にまるで自分だった。二期決定はうれしいが、作画が微妙に不安定な感じになってきているような気がするのは私の気のせいだうか。

○悪役令嬢転生おじさん
異世界転生ものも悪役令嬢ものも定番になってしまったが、主人公が55歳、公務員のおじさんでオタク夫婦、娘もオタク、ゲームの中に転生してしまった父を妻と娘がゲームの画面で見守るという一捻りも二捻りも効いた設定で微笑ましく楽しめた。

◎俺だけレベルアップな件 Season 2 -Arise from the Shadow-
とにかくカッコイイ。アクションも、音楽も。世界観とか、未回収の謎とか、気にしだしたらいろいろと気になるところはあるのだが、そんなことはどうでもいい。とにかくカッコイイ。それで十分。

サラリーマンが異世界に行ったら四天王になった話
異世界転生というと、女神さまからチートな能力を授かって無双するというのがお決まりなのだが、主人公ウチムラデンノスケはサラリーマン時代の苦労を糧に難問を解決していく。肩書も「海外の駐在員」!シンフォニックな行進曲であるオープニングも、オサレなエンディングもなかなかセンスが良かった。

○花は咲く、修羅の如く
以前、放送部に関わっていたことがあるので、部活を軸に青春を駆け抜ける人物の姿がリアルに響いてきた。さすがは「響けユーフォニアム」の作者だ。ただ、これ、もっと長い話の最初の部分だけだよね。登場人物の背景がようやくわかってこれから本題に入る所での終了、あと2クールは欲しいところ。声優スゴイというのをまざまざと見せつけられた。

○Dr.STONE SCIENCE FUTURE
このクールは科学フロンティアというより、戦略対決ストーリーだった。ストーリーのテンポを上げるためにか、人間の活躍が規格外過ぎて、科学の皮を被った超人対決になってしまっている。でもそれがSFというものだ。観ていてワクワクする。続きは1クール空けて7月からとのこと。これも期待しよう。

○ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います
オープニング詐欺も甚だしいのだが、本編を別物と考えれば一つの短編作品として綺麗にまとまっている。さすがCloverworks、懐が深い。主人公がダンジョンマスターを討伐する目的が残業回避、というのがこの物語の全てで潔い。楽しませてもらったが、オープニングのストーリーも作品として是非制作して欲しいところ。

○もめんたりー・リリィ
GoHandsによるSF美少女バトルファンタジー。このスタジオは「好きな子がめがねを忘れた」でその独特なCG作画が印象に残っているが、今回はそれがさらにパワーアップした。物語の世界観や謎解きにも惹き付けられた。CGを上手に取り込んだ、今後も注目のアニメスタジオだ。

○Re:ゼロから始める異世界生活3rd season
2月になって、やっと反撃編が始まった。これまでの積み重ねがあるから、多くの登場人物が出て来ても、それらの行動原理が無理なく理解できる。作画もアクションも良いので魅入ってしまい。ストーリーも爽快だ。前クールでかなり鬱屈していたのでようやく気持ちよく楽しむことができた。

○アラフォー男の異世界通販
異世界転生して、授かったチート能力が通販スキルという、これもどこかで見た設定だ。話がうまく進み過ぎて、ファンタジーとしてのんびり観るには良いが、特に感動もない。作画もかなりチープで設定や展開もご都合主義。それでもなぜか最後まで見続けてしまった。主題歌はストーリーに似つかわずやけにカッコよかった。

空色ユーティリティ
若い女の子がおじさん趣味を楽しむアニメをおじさんが愉しむ、というよくあるパターン。だが、作画は安定しており、ストーリーにも無理が無く、気持ちがほっこりするなかなかの良作だった。

○没落予定の貴族だけど、暇だったから魔法を極めてみた
少年が魔法のスキルを鍛え、魔獣や才能のある者(ほぼ美少女)を味方につけて理想の国を建国していくという、どこかで聞いたような話。流血するような深刻な事態にならずに圧倒的な力を背景に平和的に制圧を進めていくので気楽に観ることができた。でも、もうおなかいっぱい。

○マジック・メイカー ~異世界魔法の作り方~
転生した世界には魔法が無かった、そこで魔法を見つけ開発することに邁進することになった、ところが実は転生したのはその世界の、かつて滅んだ魔法が使える種族でした。魔法が使えることでその世界の救世主として活躍する未来が開けた、という話。よくあるチート転生者無双と毛色の異なる作品で、楽しめた。

△不遇職【鑑定士】が実は最強だった
不遇で仲間外れにされた冒険者が女神さまに助けられてハーレムを作って無双するという、ありがちなお話。まだ旅の目的は半分しか達成してないし。

△外れスキル《木の実マスター》 ~スキルの実(食べたら死ぬ)を無限に食べられるようになった件について~
俺たちの戦いはこれからだ!取り立ててパッとする所がないアニメだったが、何となく見てしまった。2期があっても特に観ようという気にはなれない。

△いずれ最強の錬金術師?
異世界に転生した主人公が沢山の女の子を従えて魔法や技術を極め、その世界の人々に認められていくという、同じような話が多すぎて、どれが何の話なのか、混乱している。おまけに、話は完結せずに途切れてしまっている。何だか安直で食傷気味だ。

△戦隊レッド 異世界で冒険者になる
異世界ものと戦隊ヒーローをMIXしたという着眼点は良いのだが、シリアスなのかギャグなのかどっちつかずで、結局中途半端な印象が残ってしまった。もっと上手い構成の仕方があったのではないかと思うのだが、特に最終話はいろいろ詰め込み過ぎてどっちの方向に話が向かっているのかわからなくなってしまった。

△SAKAMOTO DAYS
いろいろと残念なアニメ。作画は稚拙だし、アクションも話の流れも今一つ納得できない。原作を知らないので何とも言えないが制作の力不足を感じる。分割2クールだそうで、突然終わってしまったが、次クールは見ないかもしれない。

わたしの幸せな結婚 第二期
 最終話となる26話(3月31日放送予定)が、制作上の都合で放送延期される。25話が一週遅れとなったので、それに伴うものだろうが、作品のクオリティはあまり落ちているように見えないので、制作側としては頑張っているんだと思う。いろいろな事情はあると思うが、きちんと納得する形で完結して欲しい。

×天久鷹央の推理カルテ
 後半になって声優によるスペシャル特番が増えてきた。作画もどんどん崩れて、「これ誰?」というレベルにまでなりつつある。残念ながら今期の失敗アニメと言わざるを得ないだろう。


◆継続中

Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。
追放者実は最強アニメ。職業がら、先生がかつての教え子に慕われるのは微笑ましい。ダンジョン攻略を配信して人気になるというのはYoutuber人気を取り入れた新しい発想だ。ただ、命を懸けてダンジョンに入る目的が、スキルアップと夢を叶えるためという軽さがちょっと物足りない。

薬屋のひとりごと 第2期
中華ミステリーとして実によく作られている。主題歌から作画、ストーリー展開、演出、そしてYoutubeのオマケ動画動画まで、制作側の並々ならぬ気概が感じられ、不安になる要素が無い。連続2クールで、後半が4月から続けて放送される。いろいろと謎が明かされるようで楽しみだ。