2013年3月2日土曜日

金澤翔子

書道家の金澤翔子の揮毫実演があるので見に行かないかと妻に誘われて、車で2時間ほどかけて100kmほど離れたデパートへ行ってきた。テレビでは見たことがあったが、現実にそこにいる金澤翔子は無邪気な小学生のような女の子だった。ダウン症というハンディキャップがあるからこその迷いのなさ、純粋さが、この力強い生命感にあふれた書を生み出すのだということを感じた。また、何が幸せなのかというのも絶対的な物差しがあるわけではなく、気持ちの持ち方ひとつだというのも母である泰子さんの話から教えられた。
 十徳ナイフは便利かもしれないが、それで刺身はつくれない。というようなことなんだろうな。僕は十徳ナイフなんだろうな。人並み外れた能力があるわけではなく、けれどもそれを得るためにいろんなものを捨てる覚悟も持てない。でも、自分自身がたいしたことができなくても、他人を支えることぐらいはできる。そうすればその連鎖の末、何か果たせることがあるかもしれない。そうだ、「共に生き」ればいいんだ。

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