2024年10月5日土曜日

2024年7~9月アニメ 振り返り

 このクールは気になるアニメが週末に集中しすぎていて、土日にアニメを見る時間が多くなりすぎた感がある。もっとバランスよく良作が各曜日にばらけていると良いのだが。


◎杖と剣のウィストリア
 今季最高に熱いバトルファンタジー!逆境にある主人公が唯一つの熱い思いに従って努力し夢を追い続ける。ライバルたちも主人公の一途な思いとそれが形になっていく様を見て心を開き、仲間になっていく。対立の象徴だと思っていた杖と剣が一つになって最強の力を顕現する。ああ、熱いなぁ、これが少年漫画だよなぁ!!!

◎負けヒロインが多すぎる!
 学園ラブコメの皮を被った青春群像劇。キャラクターが生き生きと動いているし、主人公の温水(ぬくみず)も万能なできるヤツでもなく、悩みや葛藤を抱えているけれども、負けヒロインたちと共に成長している。それぞれのキャラクターが魅力的でそのひたむきな姿が美しい。


◎逃げ上手の若君
 時代物をこんなに現代風にエンターテイメントに仕上げてくることができるとは、さすがの原作とCloverWorksの仕事だ。最近、中世ヨーロッパ風の世界の異世界ものが氾濫しているのだが、日本の時代劇要素を取り入れると面白いものができるのになぁとかねがね思っていた。それを私の期待をはるかに上回るクオリティーで作品に仕上げている。続き、はよはよ。

◎戦国妖狐 千魔混沌編
 まさか、第1クールの敵の小僧が第2クールの主人公になるとは思いもしなかった。時代劇怪異ファンタジー、次々と新しい展開になって先が読めない。王道少年漫画でワクワクする。

◎時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん
 上坂すみれがロシア語話せるというのはずいぶん前に何かで読んだことがあるが、それがこの伏線だったとは。ネットではアーリャのロシア語が本物じゃないとディスられているようだが、ロシア語吹替をしているわけではないのだから筋違いの批判だと思う。スカートが短すぎるのが目の毒だったが、なかなか楽しめる学園ドラマだった。二期も楽しみだ。

◎NieR:Automata Ver1.1a 第2クール
 第1クールは知っている筋書きばかりで、期待していたほどではなかったというのが正直な所だったが、第2クールはアンドロイドが戦う世界の謎解きになっていて、重い話ではあるがその奥深い世界観に惹き付けられた。さすが世界的に人気のゲームだと納得させられるストーリーだった。

◎【推しの子】第2期
 東京ブレイド編は劇中劇を題材で、正直期待していなかったのだが、にこれほど盛り上げてくれるとは良い意味で期待を裏切られた。さすが人気の原作と実力のあるアニメスタジオ「動画工房」。唯一、主題歌(オープニング)が自分にとってはピンとこないな。エンディングの方は作品の雰囲気に合っていて良い。

○2.5次元の誘惑
 コスプレをテーマとしたスポコンアニメ。どうも2クールありそうだ。エロゲ(?)のヒロインに純粋無垢に傾倒してコスプレまで始めてしまったヒロインという、2次元オタクからすると理想の女の子を中心としたムネアツなストーリー。話がいろいろと都合よすぎる嫌いはあるが、何か観ていて気持ちが良い。リリサの一途さが良いんだろうな。

俺は全てを【パリイ】する~逆勘違いの世界最強は冒険者になりたい~
 毎回のサブタイトルが「俺は○○をパリィする」。○○が勘違いで毎回笑わせる。無自覚系チート主人公ストーリーだ。勘違い具合が嫌味が無くて爽やかなのが良い。

ラーメン赤猫
 最近毎シーズン1本ぐらいある猫アニメ。猫がしゃべってラーメン屋を経営しているというファンタジーが、「もしかしたらそんなことがあるのかも」と思わせる自然な展開で描かれている。実際はネコを通して人のつながりや日常の悩みの解決がストーリーの柱だ。CGによるややぎこちなさのある映像も、絵本を見ているようで味に思えた。

疑似ハーレム
 早見沙織の魅力満載の学園ラブコメ…かと思いきや、先輩が卒業して話が大きく展開…するかと思ったら、相変わらずのラブラブ進行だった。意地悪するライバルや二人の心のすれ違いなどのネガティブ要素が無く、若いカップルのイチャイチャを微笑ましく楽しめる作品だった。

僕の妻は感情がない
最近多い、陰キャ男子がロボットの嫁さんで夢を実現していく物語…かと思ったが、現実的には否定的に捉えられそうなことがらを、本人は気にしているのに周囲は意外と優しく受け入れてくれるという、心の痛まない物語だった。現実に、初音ミクを嫁さんにしている男性もいる訳で、近い将来現実問題として考えなければならない事なのかなぁと考えてしまった。

かつて魔法少女と悪は敵対していた。
 悪の参謀と魔法少女のモノローグを中心に話が進んで行く、ゆるふわラブコメディー。15分番組なのだが、短いとも長いとも感じない、ちょうど良い長さ。話は全く進展しないのだが、その繰り返しが心地よい。薄幸魔法少女可愛い。

先輩はおとこのこ
 専門用語を使えば「性同一障害」のおとこのこを中心として、幼馴染の男子と、自分のあり方に悩む女子の三者の関係と心の動きを描いた作品。おとこのこが話の中心かと思いきや、彼にどう対応すればよいのかという戸惑いや自分が普通じゃないという心の葛藤、そして家族との関係について描いている。今の時代の若者の悩みをストレートに描いた良作だと思う。

ダンジョンの中のひと
 ロールプレイングゲームとかでよくあるダンジョン探索、その起源が何かもよく知らないまま、物語の舞台として受け入れてしまっているのだが、その裏側を合理的に説明しようとした一つの謎解き物語。とても軽いタッチで記されているので、マジックの種を覗き見ているような感覚で興味深く観ることができた。

転生したらスライムだった3期
 2期は政治話が多くて見ていなかった。3期も最初の辺りは動きが少ない政治交渉話が多くてあまり興味が乗らなかったが、ヒナタサカグチとの戦い辺りから開国祭にかけて面白くなってきた。作画は安定しているし動きも良い。異世界転生王国構築話として興味深く楽しんだ。

この世界は不完全すぎる
 ゲームの世界から出られなくなる、というのはSAOと同じ発想なのだが、そこに、ゲームのバグやデバッガ―、メタAIとの関係を持ち込んで、単純にゲーム攻略を目指す物語でなくしているのがこの物語のオリジナリティで、なかなか面白い。

小市民シリーズ
 ヒロインが謎過ぎて、いろいろな事件が謎解きされていく中、何だか引っかかっていたものが終盤ではじけていった。本筋はとても重いストーリーだ。小説だと、この複雑さが深みになってよいのだろうが、テレビアニメのテンポではちょっと重すぎる感じがする。「氷菓」みたいにもっと軽いテイストの方がテレビ向きだな。

・しかのこのこのここしたんたん
 今季最大の問題作と期待されていた美少女ギャグアニメ。放送開始前の期待度が高くて、実際放送されてみるとそこまで大爆笑とも言えない不条理ギャグアニメだった。CGのモブシカの違和感がカオス感を醸している所が他のアニメと一線を画す所だった。いやぁ、本当に中身のないアニメだった。←誉め言葉

真夜中ぱんチ
 Youtuber×吸血鬼のドタバタコメディー、小学生のなりたい職業の上位につけるYoutuber,しかし、ネットの闇の怖さも色々伝え聞く。その最先端のお仕事現場と、カビの生えた古(いにしえ)の恐怖の存在である吸血鬼が交わるとどうなるか。制作はPA Works、安心の作画と構成、最終話にいろいろ詰め込み過ぎた感あり。

SHY 東京奪還編
 うじうじしてはっきりしない、それが「SHY」なのだろう。どこかで吹っ切れてくれると期待していたが、そんなに簡単に人の性(さが)が変わる訳ではない。ヒーローらしくないヒーローというのがSHYのコンセプトなのかな。ヒロアカなどとは違う、ある意味女の子らしいヒーローものなのかもしれない。

狼と香辛料
 異世界転生ではない、かつて地球上のどこかにあったかもしれない世界の物語。そうだよ、無理に異世界に転生したり、現世界とつながりを求めなくても、きちんとした世界観とその中で納得のいく物語が紡がれればそれで良いのだ。

魔導具師ダリヤはうつむかない
 転生人生やり直し話だが、別に転生設定にしなくても魅力的な話になるのにと思う。転生が人気があるからなのか、掲載誌のコンセプト的にその設定は外せないのか。ただ、ダリアの発明する魔道具が現代のレインコートだったりドライヤーだったり5本指抗菌靴下だったり、でも、それは必ずしも転生でなくても良いように思う。自立したヒロインが幸せをつかむ物語ですね。

ハズレ枠の【状態異常スキル】で最強になった俺がすべてを蹂躙するまで
 逆境の主人公が強い意志と知恵を使ってなり上がっていく話。主人公がいい人過ぎず辛い過去を教訓に厳しい渡世を渡る心意気を身に着けている。根はいい奴なのだがこの世界で生き延びるために時には卑怯な手段をもいとわない所がダークヒーローっぽくて良い。1クールでは話が盛り上がってきたところでの打ち切りのようでもったいない。いろいろ事情はあるのだろうが、2クールで何か大きな課題をクリアして欲しかったところ。

新米オッサン冒険者、最強パーティに死ぬほど鍛えられて無敵になる。
 オープニング主題歌が串田アキラというだけで、ニヤリとさせられる、痛快バトルギャグアニメ。バトルと言ってもスポーツ的な力と技の勝負だ。言ってみればキン肉マンみたいなもんかな。

異世界スーサイド・スクワッド
 本家Warner Bros.がプロデュースしていて、ハリウッド作品に登場している人物がそのままのキャラクターで登場するという日米融合アニメ。ハリウッド映画と日本のテレビアニメは異なるベクトルのような気がしていたのをひっくり返された。ストーリーは大したことなかったが、今後の両者の関係のターニングポイントとなるかもしれない試みだ。

魔王軍最強の魔術師は人間だった
 設定上悪者が実は良いヤツでみんなが手を取り合って平和に暮らす世界を作っていく物語。…そうか、これって転生悪役令嬢モノの筋書きなんだ。多くの兵隊はCG描画だし、キャラクターは低カロリー作画、スタッフを見るとかなり中国。

女神のカフェテラス 第2期
 ドタバタハーレムラブコメディー、大して中身のないストーリーでヒロインたちとの関係もほぼ進展なし。作画も安定しているとは言い難い。何で見てしまうのかなぁ、これが「癒し」というヤツなのか?

モブから始まる探索英雄譚
 ダンジョン探索が管理された社会スポーツのように存在する世界でダンジョン攻略を行っている主人公、レアカードを手に入れて幼女戦士(妖精?)と共に探検…というのは舞台設定で、本筋は友情を育んだり好きな幼馴染のために努力したり、という大して大きな謎解きもバトルも無い平凡な話だった。作画も後半目に見えて崩れてきたし。

2024年7月20日土曜日

映画:ルックバック

 深夜アニメで流れているCMや、Youtubeのおススメ動画サムネイルで「ルックバック」という作品が紹介されていて気になっていた。ネタバレを嫌っておススメ動画をとばし続けるのも嫌なので映画を見に行くことにした。ただ、鳥取市内に一館しかない小さな映画館ではルックバックは上映していない。ネットで探してみたら県内に上映館は無かった。一番近いのは岡山市のイオンシネマだ。朝7:30に家を出たが、Yahoo!カーナビでは到着は11:00過ぎ、午前中の上映時間には間に合わない予測だった。けれども休憩せずに運転し続けたら、だんだん到着予想時刻が前倒しになって10:30ぐらいに岡山のイオンモールに到着した。チケット購入は行列だったが、キャッシュレス決済端末が空いていてスムーズにチケット購入ができた。中央寄りの席は埋まっていたのでやや上手(右側)席から見ることになった。

 シアター内に観客は20人程度だったろうか、比較的空いていた。音楽の音量が大きいのが若干気になったのは座席の位置によるものだろうか。前3列は誰も座っていなかったが、前の方の中央席を取ればよかったかなと、始まってから思ったりした。

 ストーリーはシンプルだった。「なぜ漫画を描くのか」を、主人公に問う物語だ。漫画を描く対称的な二人の心が表情や仕草でよく表現されていて、かつて絵を描いたことのある人(私も含めて)にはなかなかグッとくる話だ。ましてや漫画家やアニメータ―など漫画やアニメを仕事にしている人ならば涙が出そうな話だろう。奇しくも京アニ放火事件は5年前の7月18日だった。現実の事件のことも思い起こされて、複雑な感情も渦巻く。けれども、決して説教的でも教訓的でもない、「描くことが好きだから」「喜んでくれる人がいるから」描く、という気持ちが伝わってきた。

 声の演技も違和感がなく、よく演じていた。映像も手書きアニメの良さを生かした、自然で統一感のあるものだった。原作を読んでいないので、脚本や演出の良さは原作の良さなのか、監督や演出家の技量によるものなのかよくわからないが、主題を引き立たせる無駄のないものだった。派手さは無いものの、「うんうん、そうだよね」と共感できて、じんわりと胸が熱くなる作品だった。

2024年6月30日日曜日

2024年4~6月アニメ 振り返り

この期は、人気シリーズの続編がいくつかあって、それ以外は超注目作というのはなかったのだが、蓋を開いてみるとオリジナル作品がクオリティが高く、充実していた。ガールズバンドものがいくつかあって、それぞれ演奏シーンの作画や楽曲クオリティーが高く、レベルアップしてきたなぁというのも感じた。

◎ガールズバンドクライ
 熱い魂の叫びを感じさせる熱血ガールズバンドストーリー。登場人物がそれぞれ悩みや葛藤を抱えながら、本気でぶつかっていく姿が気持ち良い。CGアニメは良く動くのだが、CG動作の癖みたいなのが時々気に掛かる。現実のバンドともリンクしているが、声優がバンドをやっているぎこちなさや、ミュージシャンが声優をやる不自然さを一切感じないところはスゴイ。

◎怪獣8号
 今期で一番ワクワクしながら見ているのがこの作品。人が怪獣と戦える力を獲得しようともがいている中で、一足飛びに怪獣の力を持ってしまった人間はどうするのか、どうされるのか。その展開が気になって仕方がない。怪獣デザイン・ワークスにスタジオカラーや前田真宏氏を起用しているのも嬉しいポイント。

◎夜のクラゲは泳げない
 その辺のバンドものとは違って、ネット時代のクリエーターに焦点を当てた青春ストーリー。主人公が絵師だというのも新しい視点だと思う。登場人物が人間関係で様々な悩みやトラブルを抱えていながら、それに立ち向かう姿は今の多くの若者を投影しているのだろう。楽曲が40mPというのもこのコンセプトにぴったりだったと思う。

○転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます
 第1話時点でショートパンツのムチムチ男子である主人公に、「これだったら、女の子主人公にすればいいのに」と感じて切りかけたが、作画の良さやチートな魔術の繰り出し方に惹き込まれてしまった。主人公が少年なのも年上のおねえさんを魅力的に描くためだと納得できた。

○終末トレインどこへいく?
 この話は一体どこを目指しているのかわからないまま、幻想の世界を列車が走り抜けていく、なんだか不思議な物語だった。結局は友達とのいさかいによる心の闇がが世の中を捻じ曲げてしまい、それを元に戻そうと苦闘する「セカイ系」物語なのだなと気がついた。こういう作品も1クールに1本ぐらいはあってほしい。

○狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF
 昔放映されたアニメのリメイクだということだが、時代設定が現代でないためか、「うる星やつら」リメイクのような古臭さは感じない。経済をテーマに扱っているのが自分的には新感覚。イマイチぴんと来ない所も、Youtube「赤ペンチャンネル」の解説で理解できた。

○響け!ユーフォニアム3
 ド・ストレートな青春部活アニメ、作画は京アニのハイクオリティー!登場人物の微妙な感情の動きを丁寧に描いている。あまりにも演技が真に迫っていて、息苦しくなるほどだった。CGも手書きと上手に馴染んでいて全く不自然さを感じなかった。同じくNHKでやっていたオーケストラ部が舞台のアニメには見習ってほしい。

○この素晴らしい世界に祝福を!3
 人気シリーズの第三弾、相変わらず作画クオリティはイマイチなのだが、テンポの良さと声優の演技の巧みさで楽しく観ることができた。

○声優ラジオのウラオモテ
 声優に声優の演技をさせる、お仕事アニメ。声優というのは今の若い人たちのあこがれの職業の一つなのだろうな。だからこそそれを舞台に苦悩する青春ストーリーが成り立つわけで、けれども声優への憧れを失わせないような配慮もあるわけで、おじさんからすると、イマイチ感情移入できない部分もあるのだ。

○転生貴族、鑑定スキルで成り上がる
 人の能力を数値で見ることができたら、という、これもゲームの要素をチートな能力として取り入れたストーリーだ。登場人物が個性的で能力のある人物を懐柔していくプロセスや、その能力を活用して困難を乗り切っていく戦略が楽しめた。

○変人のサラダボウル
 異世界から転生してきた王女がこの世界で新しい人生を楽しむ物語+体力と剣術だけが取り柄の女騎士が一見平和なこの社会で底辺から逞しく人生を掴みとっていく話。この作品の秀逸なところは舞台が岐阜という地方都市で、扱われる話題は現代の様々な社会問題で、その中で失敗をしながらも乗り越えていく様子が軽いテンポで描かれているところだ。実は社会派アニメなのだった。

○魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?
 ヒロインエルフのネフィが可愛くてニヤニヤしてしまう、チート魔王の無双話の皮を被った、おくて男女のほのぼのラブコメ。途中から久野美咲演じる幼女が参戦してくるあたりが更にあざとい。

○無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第2クール
 作画品質が低下したかなと感じる場面が時折ある。戦闘シーンの疾走感はなかなかのものだが、日常シーンでカロリー削減している感が見え見えだ。ま、緩急あるのもやむを得ない。ストーリーとしては、新婚生活に妹二人が転がり込んできて、家族とは何かを考えさせる展開になっている。なかなか奥が深いわ。

○魔法科高校の劣等生 第3シーズン
 これも人気シリーズ、早見沙織もすっかり人気声優になって初期に連発していた「さすがです、お兄様」というセリフがとんと聞けなくなってちょっと寂しい。原作イラストの石田可奈さんがアニメ版のキャラデザから総作監までやっていて、そりゃ作画品質が良いわけだ。

○ゆるキャン△ SEASON3
 制作スタジオ、キャラクターデザインが変更になったが、ストーリーは相変わらず「ゆるキャン」だ。ただ、今期はサークル活動というより、やや旅行やキャンプの話題が多くなってちょっとアクティブな印象になっている。正直キャラデザは以前の方が好みだが、原作に寄せてきたということで、そこは尊重しよう。

○転生したらスライムだった件 第3期
 人気シリーズなのだが、第2期は各勢力の駆け引きが楽しめなくて、視聴が続かなかった。今期も最初の辺りの会議室での戦略会議や敵勢力との駆け引きがややまどろっこしい感じはしたが、ヒナタとどう和解しあえるかというポイントが気になって、視聴を続けることができた。

○ワンルーム、日当たり普通、天使つき。
 1人暮らしの男子のところで美少女と同棲することになってしまうという、「押しかけ女房」ものラブコメディー。天使だけでなく雪女や吸血鬼、河童も出てくるなか、普通の人間の幼馴染も出てくるあたりが良いバランス。時々舞っている天使の羽根が、根元の所にフワフワがついている水鳥の羽根なのが自分的には目から鱗だった。

・じいさんばあさん若返る
 放送曜日の関係で何となく見てしまっていた。ほっこりする田舎の日常系ファンタジー(?)。若返りの謎解きが展開されるかと少し期待する場面もあったが、けっきょくその辺りはうやむやで、おとぎ話の一節という扱いになっていた。ま、それでいい。

・Re:Monster
 人間の何倍もの速さで成長するモンスターで、人型モンスターの中では最弱の扱いを受けているゴブリンを主人公にした、建国物語。時間の進み方がゲームのそれで、時間のかかる修行や鍛錬をサクサクこなしてしまうところがテンポの良さ、展開の早さなんだなと気付いた。

・ささやくように恋を唄う
 いい感じで物語が進行していて、「百合」モノ青春ストーリーの甘酸っぱさを感じていたのだが、制作側の内部事情で作画が崩壊し進行が中断してしまった。別にストーリーの先が気になるとかではないのだが、ちょっと残念。

2024年3月31日日曜日

2024年1~3月期アニメ振り返り

 継続していた「薬屋のひとりごと」 と「葬送のフリーレン」が(私の視聴環境では)週の半ばと週末で、この2本を軸に作画の良さそうな作品を中心に視聴していたが、本数が多いので途中で切ってしまった作品もある。最終話まで観終わった作品は本当に面白かった作品か、難しくなくて癒される作品かだ。

◎僕の心のヤバイやつ 第2期
 毎回心臓を鷲掴みにされるヤバイ作品。一期で二人の思いは伝わって二期は甘いラブコメディーになるかと思ったら、さにあらず。市川が自分の本当の気持ちに気付いて山田への思いがどんどん強くなる。それを抑えきれなくなる。陰キャな市川だからこそその変化と成長が眩しい。山田も一見奔放なようだが恋愛には奥手で自分の気持ちをなかなか素直に伝えられない、そのもどかしさ、息遣いがじわじわと伝わる憎い演出だった。

◎葬送のフリーレン
 第2クールの1級試験編は旅要素が少ないのでワクワク感が無いのかなと思っていたが、なかなか面白かった。戦闘シーンは息をのむものだったし、フリーレンの不器用な感情表現とヒンメルの時を超えた思いの数々、なかなか深いものを感じることができた。名作アニメと呼んで異論を挟む者は無いだろう。

◎薬屋のひとりごと
 ミステリーの謎解きが面白く毎週楽しみに観ていた。トリックの内容は時代設定からしてもそんなに複雑なものではないが、その、「自分でも理解できる」感のなかで登場人物が動く様がなかなか良かった。2期は2025年だそうで、楽しみにしておこう。

◎戦国妖狐 世直し姉弟編
 戦国怪異バトルファンタジー、なかなか燃える。この原作者の『惑星のさみだれ』のアニメは期待しながら2クール頑張って見たのだが、正直残念な出来だった。それに対してこの戦国妖狐は作画クオリティが高く、ワクワクして楽しめる少年漫画だ。MindaRynによるOP主題歌は燃えるし、KEIKO+梶浦由記のEDテーマも沁みる。

◎魔法少女にあこがれて
 今期一番の問題作。美少女コメディーかと思っていたら、放送ラインを越えて白い光の溢れる、凌辱エロアニメだった。ま、深夜アニメなんだから、表現の自由ということで許そう。

◎勇気爆発バーンブレイバーン
 久しぶりに硬派なロボアニメが始まったと最初は思ったが。これがただのロボアニメではなかった。ロボアニメの殻を被ったCygamesの実験作だった。ベースは終末世界の宇宙人侵略、ロボットバトル。そこに昔でいうところの「男の友情」を現代解釈でゲイの風味にし、昔のアニメファンの「あるある」をうまい具合にギャグに仕立て、物語の終盤はタイムリープで話をひっくり返し、最後はみんなの思いを一つにして敵を打ち倒すという、ムネアツな展開。いろいろ突っ込みどころもあるが、笑って流せる爽快な作品だった。

○治癒魔法の間違った使い方
 異世界転生・魔法世界ものの中では確かに異色な作品で、毎週楽しく観ることができた。治癒魔法師とかヒーラーというのは魔法世界ものでは地味な脇役的存在なのだが、それも突き詰めていってこんな奇想天外でムネアツな物語にすることができたというのが賞賛に値する。きっと続編もそのうちアニメ化されるだろう。

◎ダンジョン飯
 単なるダンジョン攻略モノではなく、そこにグルメ要素を盛り込んだ意欲作。制作がTRRIGERというので期待は大きかったがその期待を裏切らない作品だ。これから後半クールに続く様だがオープニングに出てくる全メンバーが揃って新しい冒険が始まるのかなと、期待は高まる。

○姫様“拷問”の時間です
 なんと平和でほのぼのした作品だろうか。単純にギャグアニメと考えても秀作だった。伝説の剣エクスカリバーとのボケ突っ込みもテンポが良く、作画は高品質でカワイイ。そして、登場人物が魔王を筆頭としてみんないい人。悪魔社会は人の営みと同じで。魔王軍はホワイト企業だった。…深いこと考えずに素直に楽しめた。

○悪役令嬢レベル99 ~私は裏ボスですが魔王ではありません~
 悪役令嬢モノを最後まで見たのはこれが初めてかもしれない。私はゲームをやらないので、ゲームの中のお約束事はよくわからないが、それでもいろいろと笑える場面が多かった。なるほど、こういう世界観だとシナリオの稚拙さが目立たないわけね。

○俺だけレベルアップな件
 原作が反日の韓国作品だということで、一部で物議をかもしているが、作品としてはよく作られているように感じる。澤野弘之の音楽もグッとくる。けど、この設定は、スマホやスマートウオッチのフィットネスアプリ+ゲームの販促動画のように思えて仕方がないんだが。

○最弱テイマーはゴミ拾いの旅を始めました。
 転生した子供が大人顔負けの知恵と行動力、チートな能力を使って生き延び、事件を解決していく…って、これ「名探偵コナン」のセオリーではないか。力(能力)は劣っていても素直でまっすぐな気持ちと勇気があれば周囲の理解を得られて上手くいくという教訓。

○異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。
これも転生幼女が大人顔負けの大活躍をする物語。昨今のもふもふブームに乗って、様々なもふもふが仲間になっていく辺りがこの物語のオリジナリティだ。最後の方で死とか、自分の地位への責任といったものに、真面目に向かい合っているところは神妙だったが、そもそもゴブリンをときどき討伐して数を調整しようと言い出したのは幼女姫様で、本当にそれでよかったのか、と突っ込みたくなった。

○ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する
 痛快人生やり直しストーリー。歳をとってくると、自分にはもっといろんな可能性があったんだろうなと思うことがある。自分の人生を後悔してはいないが、違う人生を夢想して何か調べたり試してみるというのも楽しいものだ。

○外科医エリーゼ
 これも転生人生やり直し系の少女漫画なのだが、低予算作画なのが残念。医療ミステリィの筋書きはなかなか面白いし、石川由衣の演技も魅力的だ。これ、実写映画にしてもきっと面白いと思うんだが。…いや、学芸会になってしまうかな。

○ゆびさきと恋々
 耳の聞こえない主人公の女の子がイケメン男子と出会って恋人になるという、今の時代らしい恋愛漫画アニメ。この設定だけで新感覚なので、現実にはあるであろう様々な苦難を敢えて描かずに綺麗な上澄みだけを物語にしているところが上手い所とも、物足りない所ともいえる。

○魔都精兵のスレイブ
魔界で美少女のスレイブ(奴隷)となり、兵器として戦う少年の話なのだが、物語の中心は美少女の方だ。ご褒美シーンもある。物語の続きが気になるというのではなく、かわいいカットとかカッコイイシーンとかが楽しめれば満足だ。

○アンデッド・アンラック
 「否定者」というこの作品のコアになる設定にだいぶ慣れてきたが、それによって異次元のストーリー展開とバトルが繰り広げられる。なかなか感情移入はできないが、熱い戦いは楽しめた。

○魔女と野獣
 魔女を殺す、捕らえるというのに、戦いの多くは肉弾戦だ。魔女・魔法の存在がこの世界観の要で、その謎解きが楽しめる。

・佐々木とピーちゃん
 異世界転移、魔法・異能力バトル、戦略、商売、グルメ、あれもこれも詰め込まれて、何を追っていったらよいのかよくわからなくなっている。1クールでは訳わからんカオスな物語になっている。魔法少女が何なのかヒントも無く、隣の制服少女の家には悪魔が出てきて、こんな中途半端な状況で最終回とか、何なんだこれは一体。

・結婚指輪物語
 まさにハーレム、深淵王との戦いというのはハーレムを作るための口実で、実際、主人公と姫たちとの出合いが物語の大半を占めていた。結局これって、ギャルゲの構成そのままなのではないだろうか。ギャルゲをやったことは無いけど。

・メタリックルージュ
 作画は悪くないし、ストーリーも好きな方だ。主題歌もオシャレ、けれども今一つ入れ込めないのは、何だか時々垣間見える手抜き感と、ネアン(人造人間)のデザインのプラモデルっぽさなのかなぁ。

・SYNDUALITY Noir 第2クール
 アンドロイド(メイガス)と人間が共存する世界でメイガスを否定しようとする者との戦いが第2クールの主軸なのだが、正直に言うと、それほどグッとくるものではなかった。2頭身のロボットが意外と自然に描かれていたのが唯一の推しポイントかな。

・シャングリラ・フロンティア
「 クソゲーハンター神ゲーに挑まんとす」というキャッチコピーなのだが、クソゲー要素があまりなく、普通に異世界バトルものだ。ゲームの中のことなので何が起こっても不思議ではなく、驚きも少ない。作画は良いので、あとは謎解き要素があると惹き込まれるんだろうな、と感じる。


2024年2月24日土曜日

映画 鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎

 連休なので普段できないことをしようと考えたが、天気予報があまり良くないので、遠出したりアウトドアで楽しむことでなくできることを検討した。そして、映画を見に行こうと考えついた。米子や岡山のシネコンだったら何かあるだろうと思って調べてみたのだが、地元の鳥取シネマで『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を上映していることがわかった。この映画、派手に宣伝はされていないが、口コミで評判が広がりヒットしているとのこと。鳥取シネマでは10時から1日一回のみの上映だ。9時半に映画館に行って劇場に入ったら、私が最初の客だった。その後、親子連れなどが少しずつ入ってきて、上映が始まる頃には20人程度の観客になった。それでも収容人数の10分の1ぐらいではあるのだが、観客が一桁のことがザラな映画館なので、まあまあ人気があることが伺える。

 PG12作品ということで、確かに小学生ターゲットのTVアニメとは全く異なるテイストでつくられている。私はテレビの第1シリーズからオンタイムで見ていた世代で、原作漫画も大方読んでいる(内容はあまり頭に残っていないが)。境港の水木しげる記念館にも何度か行って、水木しげるの世界観をある程度は理解しているつもりでいる。そんな古参の世代が見ても違和感のない作品になっているのは制作者の深い理解と熱い思いがあってのことだとわかる。猫娘が美脚の美少女であったり、重要キャラである沙代が明らかに水木キャラでないのも、これが令和のアニメであることを考えれば十分納得である。

 ストーリーは、謎の薬を巡るミステリーに鬼太郎の父親の最後の戦いを絡めたものだ。鬼太郎の母親の姿には「こんなんだっけ?」と最初思ったが、死に際の床に臥せた姿に「ああ、こんなんだった」と納得してしまった。鬼太郎が生まれた時代(水木しげるが生きていた時代)背景を上手くストーリーのベースに取り入れて、大人の観客が満足する物語にしている。そして、作画はさすが劇場映画クオリティー、細部までこだわっているし、動きも良い。特に鬼太郎父が屋上バルコニーで派手に立ち回るシーンの躍動感は感動的だった。地底に咲く赤い桜も不気味に美しく印象的だった。「原点にして最恐」というコピーは期待を裏切らないものだ。第47回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞というのも納得、名作アニメとして後世まで語り継がれてほしい。

2024年1月20日土曜日

機種変更Google Pixel3a→7a

 年末にスマホを新しくした。キャリア乗り換えで新しいスマホを安く手に入れる方法もあるようだが、2年縛りとか各種サービス解約とか本体返却とかストレスになりそうな手続きがいろいろあるようなので、中古端末(白ロム)をムスビーで購入してSIM差し替えとデータ移行で同じキャリア(LINEMO)を継続することにした。買った端末はソフトバンク版GooglePixel7a利用制限「▲」版だ。ショップ出品で赤ロム保証がついていること、LINEMOはソフトバンクケータイがSIM差し替えだけで使えるらしいことから相場より安い価格(\40K程度)で入手した。電話利用に関してはPixel3aでも何の不満もないし、写真もまあまあ撮れる。けれども、最近ミラーレス一眼を壊してしまってしばらく新しいカメラを買うのは控えようと思い、それなら、カメラ機能で定評のあるPixelを更新してみようかと思った次第。

左が3a,右が7a

 画面サイズが5.6inch→6.1inchと、少し大きくなって鞄への収まりが悪くなるのではないかと心配していたが、わずかに厚くなった程度で問題は無かった。重いのとバッテリーの持ちが悪いのはその通りだが、そういうものだと割り切って使える程度だ。旧機種から新機種へのデータ移行でちょっと面倒なこともあったので、記録を残しておく。


機種変更の基本データ移行はUSB-TypeCケーブル接続でおこなえる。
 ただし、各アプリは起動して動作確認をすること。キャッシング系のアプリは移行・再設定作業が必要

DJI FLY は、Google Playには登録されていない。検索してDJIのサイトから直接インストールしなければならない(警告が出るが続行)。

iD移行には新しいアクセスコードが必要…ゆうちょカードサポートセンターに電話で問い合わせて、新しいコードを送付してもらうよう手続き、年末年始ということもあってしばらくかかりそう。
→新アクセスコード到着、設定再開も再びエラー、再びサポートセンターへ電話→パスコード間違いでロックがかかっているらしい。パスコード確認書を送付するとのこと(数日)
GoogleウォレットでiD登録ができそうなので、クレジットカード付属のiDを登録してみたら登録できた。その後パスコード通知はがきが届いたが、同じ口座の「iD」と「iD(ケータイ)」を同じスマホに登録してもややこしいことになりそうなので、GoogleウォレットのiDを使うことにした。

楽天Edyの利用手続きを新端末側で行っていたが、途中で「楽天Edyセンターが混みあっています…」メッセージで先に進まない、Webで検索したところ、先に旧端末での移行処理が必要らしい。その作業を行った。残高を楽天に預ける操作までは完了したようだが、その後の楽天Edy登録情報の削除でまた例の「楽天Edyセンターが混みあっています…」メッセージ。WEBフォームで問い合わせ中。
→回答:エラーコード [FN-50000] は、FeliCaチップを扱うライブラリ(フェリカネットワークス社製)が出しているエラーでございました。端末の通信環境が起因の可能性がございますので、Wi-Fi通信とキャリア通信を切り替えて操作をお試しいただけますようお願いいたします。
…WIFIを切って操作したら上手くいった。作業中に何故か\2,000×2回チャージが行われていた。旧端末にSIMカードを入れ直し、新端末で機種変更・受け取り操作を行って事なきを得た。

GEOアプリ…最初の説明画面の最後から「次へ」で先に進めない。
…アプリをアンインストール・再インストールしたら進めた。
・GEOアプリのPonta会員ID連携をしようとすると「Ponta会員IDは、別のGEOIDで連携中のため手続きできません」エラーメッセージが出る。
→店頭で問い合わせ…登録情報が間違っているとダメらしい
→GEOIDは通常メールアドレスだが電話番号が登録されていた。パスワードもこちらが控えているのと異なったらしい。…リセットしてもらった。


 ちなみに、GEO店頭でアプリの設定をサポートしてもらった後、旧Pixel3aは買い取ってもらった。本体\3,000+買取強化月間+\300だった。本体状態は良好だったようで、査定金額から減額されることなく買い取ってもらうことができた。

2024年1月3日水曜日

2023年10~12月期アニメ振り返り

 このクールは「葬送のフリーレン」と「薬屋のひとりごと」の2作品が私の中では絶対的覇権だった。この2本を軸に気楽に見られる作品中心に観ていた。どうしても週末に放送が集中する傾向があるので、平日の夜放送の作品は本当に「何となく」観ていた感じもするが、まあそれも運命の引き合わせというものだろう。

◎葬送のフリーレン
 次週が心待ちな作品だった。2クールなのが嬉しい。フリーレンは人が生きる意味は何なのかを考えさせられる素晴らし作品だと思う。それを小難しくせず、旅のエピソードで小出しにしてくるのが良い。新年に続く第2クールは旅物語でなく人間関係ドラマになりそうで、どのように盛り上げてくるのか楽しみだ。

◎薬屋のひとりごと
 科学ミステリィと言えばよいのか、魔法や超文明や奇跡に頼らず、この世の理を読み解いて謎を解くというのは、理系人間には刺さるものがある。舞台は古代中国の花街と後宮イメージしているが、あまり時代考証や舞台設定に拘らずに物語を進めているのが潔い。エンターテイメントとして楽しめる。続く第2クールがどのような話になっていくのかに期待。

◎16bitセンセーション ANOTHER LAYER
 1990年前後と現代を行き来する美少女ゲームクリエイター少女のタイムリープコメディーと言えばよいのかなぁ、PC-9801が一世を風靡したのが私が就職した頃で、私も職場PCでBASICのプログラムとか組んでいた人なのでニヤニヤする場面も多かった。残念ながらゲームはほとんどやらなかったのでその辺りの「熱」はわからない所もあるが、何だか感慨深いものがある…(遠い目)。

○Dr.STONE NEW WORLD(第2クール)
 毎週ワクワクして観ていたのだが、「石化装置」というのが現代の科学を越えた謎アイテムで、原始時代から科学の力で文明を再構築していくという最初のコンセプトが希薄になってしまったのは残念。続編の制作も決定しているらしいが、月へ行くまでいったいどれだけの紆余曲折があるのか、それを何話で納めるのか期待半分不安半分。

○SPY×FAMILY Season2
 楽しく観られた。安定の高品質、家族向けアニメ。緊張感のある話と日常系ほのぼのコメディが交互にやってくる。けれども、安定しすぎていてサザエさんを見ているような、NHKの朝ドラを見ているような、安心感と心地よさはどうなんだろう?

○ひきこまり吸血姫の悶々
 キャラクターが可愛く、作画も良かった。殺されてもしばらくすると生き返るという御都合設定で、戦闘や戦争に明け暮れるストーリーでありながら気持ちが荒(すさ)むこともなく、キャッキャウフフなコメディーにしてしまったのはなかなか秀逸な脚本だったと思う。

○星屑テレパス
 コミュ障主人公が友達を作っていく作品は最近多いのだが、この作品では意固地で人付き合いの下手な瞬(またたき)ちゃんを懐柔していく件(くだり)がグッときた。作画は安定していて可愛いきらら作品、癒された。

○SHY
 ストーリーとしてはまだまだ序盤なのに1クールで一旦中断、続きがあるかどうかも分からない。主人公が少しずつ成長しているのはわかり、思わず応援したくなるが、この調子だと、問題が解決するまでにあと2クールぐらい掛かりそうな調子だ。作画も世界観もなかなかこのみな作品なので、是非続きを見せてほしいものだ。

○聖女の魔力は万能です Season2
 一言でいえば、「異世界転生少女漫画」。ラブファンタジーに異世界転生の味付けをした作品だった。Season2になって、更に少女漫画テイストが増強された。Z世代の女性達はこういうのにときめくのかなぁ。クオリティは安定していたので、週の半ばにリラックスして観るのによかった。

○魔法使いの嫁 SEASON2 第2クール
 ハリーポッターのような魔法が存在する世界でのサスペンスドラマ。作画は安定しているし、ストーリーも先が気になる良い展開だった。一つ惜しむらくは主人公チセの声がフリー連と同じ種崎敦美で放送曜日がほぼかぶっているので、チセとフリーレンの両方の顔が思い浮かばれて何だか複雑な心境になったこと。

○ダークギャザリング
 月曜日はこれと「SPY×FAMILY」しか観る作品が無かったので、怖い怖いと思いながら2クール見続けてしまった。けれども、ようやく役者が出揃ったところで最終話となってしまった。これを収拾するには少なくともあと2クールは必要だろう。

○デッドマウント・デスプレイ 第2クール
 現代を舞台とした転生死霊バトルファンタージ。キャラクターがそれぞれ個性的で飽きないストーリー展開だった。最後の盛り上がりと結末がそれまでの引きからするとあまりにあっさりしていたかなという感じ。登場人物が出揃ったものの何か新しい世界に到達したわけではない、これは続編に綺麗に繋ぐ舞台がやっと出来上がったということなのだろう。

○ミギとダリ
 サスペンスかと思いきや、シュールなギャグアニメ、けれども最後は「イイハナシダナー…」。突っ込みどころが多すぎて自分の中で整理がつかない。これが新感覚アニメというヤツなんだろうか。

○ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~
 転生人生やり直しコメディー、なんだかんだで楽しく見続けることができた。最終話の作画がやけに良かったのだが、最後まで見続けたご褒美ですか?

○冒険者になりたいと都に出て行った娘がSランクになってた
 作画はそれほど高品質ではない、ストーリーにもそれほど盛り上がる要素はない。最終話なんか完全に有るか無いかわからない続編への「引き」回だったのだが、それでもその最終回まで見てしまったのは、娘を持つ父親の性(さが)なのだろう。世の中的にもそういう需要があるんだね。

○豚のレバーは加熱しろ
 11話終了で年末になってしまった。公式サイトによると「次回第12話は、第9話の放送延期に伴う番組編成の都合により、2024年1月以降での放送・配信」とのこと。クオリティーに不安を感じる所は確かにあったものの、ジェスがとにかく可愛いというのが救いだ。なかなか深いテーマが潜んだ物語で、結末が楽しみだ。

○キボウノチカラ~オトナプリキュア‘23~
 プリキュアは長らく見ていなかったが、「オトナプリキュア」というコンセプトが気になって、また、Youtube「赤ペンチャンネル」推しということもあって観ていた。子供のように単純で純粋なだけではダメだというジレンマを何とか無難にまとめたという感じであまり驚きは無かった。作画の乱れも目に付いた。小さなお友達にも大きなお友達にも満足は与えられなかったのではなかろうか。

○暴食のベルセルク
 中二病満載の異世界バトルアニメ、何となく最後まで見てしまったなぁ。作画は微妙で、安上がりに作っているのも見え見えなのだが、構成が上手いのか、キャラクターが魅力的なのか、最終話まで見てしまったなぁ。

○とあるおっさんのVRMMO活動記
 おっさんがVRゲームをしているアニメを眺めるという、何の緊張感もないシチュエーションのアニメだが、それが、ストレスなくぼーっと見られるある意味癒し系の作品だった。特別ドキドキするわけでも感動するわけでもない、けれども切らずに観てしまった。そういうのもあるよね。


★別枠

・ゾンビになるまでにやりたい100のこと
 制作の遅延により残り3話を残して放送枠から外されてしまった「ゾン100」だが、年末に3話一挙放送がおこなわれた。クオリティを落とさないためにやむにやまれず遅延してしまったのを挽回する、力の入った3話だった。打ち切りにすることなく、こういう形でもきちんと作品を仕上げてくれた制作陣に感謝したい。

・アンデッドアンラック(継続中)
 話(設定)が壮大過ぎてなかなか理解がついて行かない、異次元能力バトルストーリー。このまま進むとどんな展開もありそうだ。話が現実離れしているがゆえに夢物語(フィクション)として純粋に楽しめるのが良い。そういう意味ではヒロアカと同じノリなのかも。

・シャングリラ・フロンティア(継続中)
 登場人物がVRゲームの中で無双していくお話なのだが、これって、Youtubeとかでゲーム実況を見ている感覚なのかな。私はゲーム実況はそんなに興味が無くて全然見ないのだが、これが「今風」の楽しみなのだろうか。もっと現実の人物(中の人)同士の絡みがあると盛り上がるのになぁというところが残念に思う。